仕組みに頼るのではなく ~EUの事例から~

NHKクローズアップ現代「ベルリンの壁崩壊から25年①帰路に経つヨーロッパ統合」を観ました。

2つの大戦を経験したヨーロッパは、同じ過ちを繰り返さないために早くから統合へ向けた動きがありました。ですが、東西冷戦のため、その動きは西側諸国に限られていました。

ベルリンの壁崩壊
1989年11月9日にベルリンの壁崩壊によりそれが変化します。
翌年には、ドイツが再統一を果たし、その後、東ヨーロッパの国々の加盟が進んでいきます。
現在、欧州連合(EU)の加盟国は28か国にまで増えています。

2012年にはノーベル平和賞まで受賞したEUですが、加盟国間の経済格差が広がる中、
今年行われた欧州議会選挙では、「反ユーロ」「反緊縮」を掲げるEU懐疑派が躍進しています。

一つの欧州という理想は、経済格差という現実の前に、なかなか進まない状況です。

そして、今、ウクライナ情勢をきっかけにロシアとの関係も悪化し新たな冷戦を迎えつつあります。
ロシアとの関係悪化に関しては、欧州連合の拡大と共に、
軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)も東側に拡大したことが影響しています。

番組を見ていてなんとなく思ったことは、一番大切なのは仕組みではないということです。

EUは統一通貨や市場統合、自由な人の移動など様々な仕組みを生み出していますが、
一つになれない現状があります。

頭で仕組みを考えだす。そしてそれを現実に適用していく。
そういう形では現実は動かないのだと感じました。

例えば、田中優さんは今の社会を変える仕組みをたくさん提案してくれています。
その仕組みは説得力があって、それを適用しさえすれば世の中は良くなる!と思えます。

でもそうではないのだろうなとあらためて思いました。
仕組みには心が伴っている必要があります。
ただ形だけ当て嵌めるのではなく、一人一人の心が成長し、その成長が仕組みを生み出す。
そうなった時、初めて仕組みは生きたものとなっていくのでしょう。

優さんの話にしても、その価値は、提案する仕組みの鮮やかさにあるのではなく、
その話から勇気を得て、行動する人が生まれ、日常に落とし込むことにあります。

大切なのは仕組みよりも勇気であり心。
当然と言えば、当然のことなのかもしれません。

そして、木の花ファミリーの経済を語る時も、本当に大切なのはその仕組みではなく心です。
優しくユニークなので、その仕組みでみんなが幸せになれると僕は考えていましたが、
その発想は間違えていました。

この仕組みを生み出している心が大切であり、それを語る経済学が求められているのです。

それは固定的な仕組みを語るものではなく、流れを表現し、人々に感じてもらうものでしょう。
そんな経済学について、今後このBLOGで語っていこうと思っています。

キーワードは「天然循環」です。





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