未完を生きる

昨晩、いさどんからメンバーに対して死生観のプレゼンが行われました。このプレゼンは1ヶ月間の真学校で受講生に対して提供されるものですが、その大切さをみんなで共有する時間となりました。プレゼンを聴きながら、そういえば木の花憲章にも死生観という項目を入れる予定だったんだよなと思い出しました。

2011年の4月から5月に掛けて、木の花憲章死生観の文章を作成するために、いさどんからメンバーに向けて3回に分けて話がされました。以下、その時のテープ起こしの一部を転記します。

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我々は、今、生きているから次の来るのは死だと思っているけれども、我々が今ここにいるステージは一時的なことかもしれない。肉体と魂に分類して、肉体と魂がセットになっている状態を「生きている状態」と呼ぶと、死というのは、肉体と魂が分かれ、肉体が宇宙の原料、3次元宇宙の中に戻っていく。そして、魂は4次元、5次元、6次元の異次元宇宙に還っていくことです。こう捉えると、肉体はなくなるわけではなく、その一つの生命の構造、人間や動物、植物といった一時の姿の終わりに過ぎず、常にそれは変わり続けるもの、それが3次元生命の姿です。それに対して、3次元生命を生命として束ねているものが、魂、霊性です。魂と肉体が分離した時に、我々はそれを死と呼ぶが、その死は終わりであると同時に始まりでもあります。肉体の方は1人の人間を束ねるのを止めて、自然界へ解き放たれます。原子単位でこの世界に散らばっていきます。それに対して、魂は相変わらず、その魂としてあり続けます。

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我々の今存在しているこの状態、これは今この肉体を形成していますが、これは光の変化したものであり、土の変化したもの。水の変化したもの、空気の変化したもの、風、空間の変化したものでもあります。そうしたものがこれを形成しているわけですが、宇宙には何か他から供給されることはありません。あってあるものが変化している状態です。あってあるものが変化し続けるものだから、その変化のところに現在という現象が現れているものは、あってあるものであるけれども、特定することが出来ません。瞬間瞬間に変化するものだから、なきてなきものなのです。それがこの世界の実態です。そして、人間はその中でいのちの表現を与えられていきているのです。

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生命は動くものです。それは他者から自分へ自分から他者へと動きます。それを繋いでいるのが、自分ですよね。(前世、現世、来世の自分、祖先、自分、子孫を繋げると鎖になる絵を描く)鎖はどれも1個ずつが他者を繋げる関係になっていて、そこを繋げて流れていきます。命が流れていきます。それで、流れるということは循環するということです。巡り巡って変化してぐるぐる廻ります。減りもせず、増えもせず、同じところをぐるぐる廻るということです。それで、循環して巡るということは動き続けているということです。動いている状態を繋げる1個の「輪っか」が自分です。人が動くのだから、人偏に動くと書いて「働く」になります。「はたをらくにする」と言います。手前のものも自分も「はたをらくにする」ために繋げて、その隣のものも「はたをらくにする」ために繋げます。そこには、自分のためというものはありません。すべては「はたをらくにする」ためであって、自分のためというのはないのです。そういう構造になっています。

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自分がないということは魂を磨くということです。その自分がない生命の中で、汚れがあるものは自分のために動きます。「はたをらくにする」ために動くのではなく、自分のために動きます。「はたをらくにする」ためにというのは、要するに、生命の循環を健全にして他者に繋げるためのものだから、汚れていてはそれが出来ません。「はたのため」にはなりません。だから魂を磨くということです。


綾ちゃんのノート(2011年いさどん死生観の話)。

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こんな話がされましたが、結局、死生観の文章は作られず、木の花憲章は未完となっています。いつか完成させる必要がある。そんなふうに心のどこかで思っていたのですが、死生観プレゼンを聴いていて未完であることが相応しいのだと思いました。なぜなら宇宙自体が常に変化変容を繰り返す未完の状態にあり、その循環の一部を担うのが人間の生きる目的だからです。それは働くことで、傍(はた)を楽(らく)にすることであり、そのために魂を磨き自分をなくしていくのです。憲章が未完であることは、特定をしないということ、瞬間瞬間に変化していく生命の本質を生きる意志の表れとなります。

もうすぐ富士浅間木の花祭りです。祭りでは生まれ清まり舞い踊りみんなで空っぽになって一つになっていきます。そしてこれは未来へと続いていく未完のお祭りです。

未完を生きる

それは自分で自分を完結せずに他者へと繋いでいくことも意味します。無限に連なる他者へと繋がっていく。そんなふうに生きていこうと思いました。






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