奥の心を感じて歩んでいく

火の御用(2018)

根っこから、根本から、世界を天に明け渡す」を読んだ方から「天然痘はどうしてなくなったのだと思いますか?」という質問を受けました。それは間違えなくワクチンのお蔭と言えます。だからすべてのワクチンを否定するのは違うのだと思います。おそらく天然痘のワクチンとインフルエンザのワクチンとではそれが生み出された時の「奥の心」が違うのだと思います。

「他者のために」「苦しんでいる人を救うために」

そんな想いからエドワード・ジェンナー氏は天然痘ワクチンを開発したため、それは結果として表れているのだと思います。それに対して、インフルエンザワクチンはいろいろな意見があるにしろ、効果が分かりにくいです。それはインフルエンザワクチンの開発が純粋な心からではなく、いろいろなものが絡んでいるからだと推察しています。



奥の心を見ていくことが大切なのだと思っています。

さて「病をいただく」に書いたように3年前のこの時期、僕はインフルエンザに罹りました。農事組合法人の決算や個人の確定申告で忙しい時期に長い間休むことになり、復帰後その遅れを取り戻すように仕事に没頭していたら足がゾウさんのように膨らみ、みんなに大きな心配を掛けました。その時のことを当時の僕は以下のように書いています。


木の花ファミリーのお金の流れ(2017年末現在)
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木の花ファミリーメンバーの多くは農事組合法人の組合員ですが、法人と組合員との間に雇用契約は結んでいません。一人一人が独立した経営者として法人の運営に関わり、従事した分量に応じた配当金を受け取ります。組合員は、その配当金に基づいて確定申告をするのです(農業所得)。加えて、私たちは、本の出版やCDの製作販売、施設や田畑の見学への対応、不動産賃貸など農業以外の収入も得ています。それらについても毎年申告しています。

一般用、農業所得用、不動産所得用の3種類の青色申告決算書を作成し、それぞれ必要なメンバーに振り分けていきます。その他、年金収入や外勤メンバーの給与などを確認し、一人一人の年間の所得を割り出していきます。この作業はとても面白いです。木の花ファミリーのお金はみんなのお金です。でも、そのお金は均質ではなく、一人一人の個性に彩られているのです。数字からそれを感じてちょっと感動します。自分が作成した決算書を見て、「これも芸術だよな~」なんて思ったりもしました。(※お金とは何か?~「自分のお金」と「みんなのお金」もお読みください。)

誰か他のメンバーが持っているお金も、農事組合法人やNPO法人が持っているお金も、すべて「世の為、人の為」に使われ、世の中に循環していきます。だから、みんなどこにお金があっても気にしません。この安心感と信頼はこの暮らしの魅力でしょう。この温かい暮らしの中で、僕は能力以上の力を発揮して暮らしています。2月締め切りの農事組合法人の決算並びに法人税の申告を通してそのことを感じました。

農事組合法人木の花ファミリーは、お米や野菜、小麦や雑穀、豆類など多種多様な商品を販売し、農家民宿や農家レストランを展開しています。それだけでも経理は細かくなりますが、さらに静岡県と長野県と2つの県に事務所を構え、そして先にも触れた通り、組合員に給与を支給しない従事分量配当性を採用しています。そのため税の申告には特別な事務処理や書類が必要となるのです。(申告書の提出先も、国、静岡県、長野県、富士宮市、大町市と5つになります。)

加えて、農事組合法人木の花ファミリーは、上記の図にあるように、NPO法人ぐりーんぐらすや個々の組合員と連携して様々な事業を行っています。なので、NPO法人の経理や個々の組合員の経理にも目を配っておく必要があります。※それらも僕が経理を担当しています。

毎年2月は上記のような作業をするのですが、これは自分の能力の限界に対する挑戦となります。そして、エネルギーも身体の芯から絞りに絞り出すことになります。

そのプレッシャーはとても大きく、今年、僕はプレッシャーに押しつぶされそうになりました。この時は、決算に集中しなければ・・・とオフィスに籠り、みんなとの交流をなくすことで逆に自分の中からエネルギーを枯渇させてしまっていたのです。そんな状態の僕をファミリーのみんなは温かくほぐしてくれました。




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この経験を踏まえて、その後2年間は忙しいともみんなと交流する時間を大切にしてこの時期を乗り越えていました(「目標達成♪(^-^)♪」参照)。

そして、今年。インフルエンザかどうかは分かりませんが、2月2日頃から体調を崩し2月4日、立春正月には38.3℃まで熱が上がりました。その後、熱は上がったり下がったりを繰り返し2月9日の夜中には39.5℃まで熱が上がりました。39.5℃まで熱が上がった時は、全身が燃えるように熱くなり文字通り浄化されていくように感じました。

忙しい時期であるため休み休みですが、隔離状態で仕事は続けています。

絶対に体調を壊さない!

そう強く心に決め細心の注意を払った結果いただいた発熱です。熱が出た当初はこの状況に対する怒りが湧いていました。

休みたいのに休めない

忙しい時期にインフルエンザが流行る

現状への不満からの怒り、怒りの炎を燃やしていました。そして、その怒りを仕事への集中へと転換していました。ですが、身体はいっこうによくなりませんでした。そして力尽きた頃、駄目押しのように39.5℃の熱をいただきました。その苦しみの中、自分が救済を求めていたことに気づきました。救済とは現状に対する不満から生まれる想いであり自分への理解、自分の都合を求める心と言えます。ですがどんなに理不尽を感じたとしてもすべては相応しく与えられていることです。今年の1月、映画『沈黙-サイレンス』をみんなで観ましたが、その時いさどんは以下のように語っています。

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今は、多様性が大切な時代となっています。映画の中でロドリゴは、弾圧される中で神の沈黙を訴えていますが、それは自分の側に神を引き寄せようとしているからです。だけれども、相手の側にも神はいます。ロドリゴにはそのことが見えていません。あの映画の中の弾圧は酷い行いですが、そこに登場する人たちは、あの時代を反映し、それぞれの立場から行動していたのであって、そこには良いも悪いもなく悪者はいません。当時、キリスト教は世界中に布教活動をしていましたが、その中では現地の信仰への弾圧もありました。そういうことも見ていく必要があります。そして、宗教は、貧しく苦しんでいる人々に広がっていきました。そのため宗教は救いを求めるもの、ご利益の対象となっていきました。ですが、本当の信仰とは神と共に創っていくものです。そしてその基盤には精神的豊かさが必要となり、それがこれからの社会に求められるものです。今、僕らはみんなでそんな世界を表現していますが、そのことの大切さをあらためて実感しています。



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救済を求めていては本当の信仰へと至ることは出来ません。誰の側にも立たない普遍的な愛、神と共にある時、信仰は本物となりみんなのためのものとなっていきます。相応しく与えられた熱によって僕は浄化されいただく心をより強くしました。それは今、理屈を超えて神様からの恵みと感じられています。

昨年の3月21日、カフェ&ショップ ロータスランドがオープンし、5月26日には合同会社ロータスランドが設立されました。そのため目を配る必要がある経理の量と質が昨年の2倍近くとなり常日頃から圧倒されていました。それを整理する視点が今回の苦しみの中から湧き上がってきました。そして2月を乗り切る見通しを得ました。とはいえこれも自分都合の言葉かもしれません。だからただ先に行って結果を貰うだけなのですが。

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昔、ただ答えがなくとも、そこに語りかけよ。そことは斜め45度の方角に向かって、斜め45度とは丸の中ではの方角だよ。つまり斜め45度に向かって語り掛けよと、それに対してどんなに無言であったとしても、必ず斜め45度のその先ではその意思を受け取っておる。だからそれを積み重ねよ。そしてそれを積み重ねた結果、必ず現象となってその答えが現れるであろうと。

今そのころの思いを言葉にしてみたんだけれど、それをやり続けてきてこの歩みがあったんだよ。それをやり続けることによって、まだ見えぬ現象、そして問いかけに対する答えを後からいつももらって、その答えをもらうことによって、信じる心が育ち、そしてここまで歩んできた。つまり、先に得てから信じるんじゃないんだよ。得る前に信じて歩まなければいけないんだよ。それじゃないと歩めない。



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上記は今年の初め、いさどんが語った言葉です。無言に思えたとしても、時に理不尽と思えたとしても神様は常にみんなの意思を受け取っています。そして神の存在は人智を超えたものであり客観性という愛と慈悲に満ちたものとなっています。だから常に目の前に顕れる出来事をいただいていくことが大切です。そしてその奥に流れている心を感じて歩んでいこうと思っています(^-^)


ちなみに以下は病気の間、部屋まで運んでもらった食事の写真です(^-^)










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