想いを通して新しい何かを生み出していく

バングラディッシュの首都ダッカでレストランが襲撃される事件が起きました。
僕はこのニュースを目にした時、藤崎亜矢子さんのことを思い出しました。
(亜矢子さんは昔お世話になったプロセスワーカーです。)
そして、メッセージを出そうと思いパソコンを開けたら、
すぐに亜矢子さんのFacebook投稿が目に入って来ました。

☆彡 ☆彡 ☆彡

テロリズムのニュースを聞くのはいつも辛いものですが、今回のダッカのニュースは特に堪えました。それは一週間前に妹の住んでいるダッカを訪ねたので、妹や知り合い、そして自分自身が犠牲になっていたかもしれないと想像してしまうだけでなく、同じような想像をテロリスト側にもしてしまうからです。
12年ほど前にダッカに2ヶ月ほど滞在して、ストリートチルドレンのために働く現地のNGOワーカー(オポロジョバングラデシュ、シャプラニール)たちにカウンセリング/コミュニケーション研修をするという機会がありました。そしてその2年後にまた研修をしました。そのときに学んだのは、ストリートチルドレンにとって最大の脅威は人身売買をする人だということです。彼らも善意のNGOワーカーも親切そうに子供たちに近づくために、子供たちはNGOワーカーと人身売買商人を見分けないとならないのでした。


今回の滞在で学んだのは、今や新たな脅威は過激主義者が経営する学校だということです。多くのNGOのようにこうした学校は住む場所や教育を提供しますが、そこで子供たちを洗脳してしまうそうです。ですからもちろんその可能性はほとんどないのですが、「テロリストは知っている男の子かもしれない」「自分もこうした貧困の中に生まれたら私もそうなってしまうかも」とつい考えてしまいます。善悪の境界というのがあいまいになり、犠牲者もテロリストにも思い入れてしまいいつも以上に心が痛みます。
☆彡 ☆彡 ☆彡

この世界には悲しい出来事が溢れていますが、
それらは人々の日々の姿勢が生み出しているものであり、
自分も関係しているのです。

だから日々の暮らしの中で、対立を超える新しい価値観を生み出し、
それを未来に繋げていくことが大切になります。


話しは変わって今朝、僕は散歩中に野良ネコに出会いました。
出会った瞬間、相手が僕のことを警戒していることが伝わって来ました。
それに対し、僕は深呼吸し、心を鎮めました。
そして、友愛の気持ちを向けてみました。
すると、ネコも落ち着き、その場で座り込みました。
こんなふうになると、僕の中にネコを撫でてみたい気持ちが生じてきました。
ですが、相手は野良ネコです。
普段あまり人に接していません。
そんなネコが人に撫でられることを求めているわけはないのです。
少し近づこうとすると、ネコは離れていこうとしました。
僕は再び、心を鎮め友愛の気持ちを向けると、
ネコは再びその場に座り込みました。
しばらくして、僕はネコに気持ちを向けながらその場を去りました。


想いが生じた時、それを叶えようとすると無理が生じることがあります。
ネコを撫でようとする行為がそうだし、テロはその極端な形と言えます。
そして、それは自分の思考の延長線上にしかありません。

想いが生じた時、その想いを通して、世界の中で対話をしていく。
相手の気持ちや世界の流れを感じながら。

その時、きっと新しい何かが生まれ、
それは自分の想像を超えたものとなっていくのです。

自らに湧き上がる想いは世界との対話の材料です。
きっとそれを通して新しい何かを生み出していけるのです。

今、多くの人が自らの思考の延長線上で想いを実現しようとしています。
その姿勢がテロに繋がっているのだと思います。

もし、世界の人々が自らの想いを対話の材料と考え、
世界に対して開かれていけば、
新しい何かが生まれ続け、それはきっと世界を調和に導いていきます。

そして、その調和はすべての存在を生き生きさせていくことでしょう。

テロのニュースと散歩中の野良ネコとの出会い。
全く関係のない2つの出来事を通してそんなことを思いました。


今朝の富士山と太陽です。ちなみに今日は新月。新しい始まりです。



0 コメント:

Your left Slidebar content. -->