恵みいただきます

下之坊の藤の花

先日、下之坊へ行ってきれいに咲いている藤の花を見てきました。ここに来ると3年前のこの時期を思い出します。下之坊で僕は「匂いの世界」に入って行きました(「見えない世界、そしてない世界を生きていく」参照)。

当時の僕は視界から自由になりたいと強く思っていました。それが自分の自由を奪っていると感じていたので。その後、しばらくして僕は自らの感情に飲み込まれそして自由を失っていきました。

感情は浮かんでは消える波のようなものです。その奥には海である自分がいて全世界と繋がっているのですが、波に飲み込まれると海である自分を見失い、波(感情)だけの認識に囚われていきます。それは思惑も同様で、常に感情や思惑の奥に行くことを心掛けることが自由への道だと思っています。そこに宇宙と共に変化変容を繰り返す本当の自分、そして本当の認識があります。そこに至った時、本当の自由を得ることが出来て、視界もそこから生まれたものならば、きっと自分に自由をもたらすものとなります。今はそんなふうに思っています。

話しは変わって。

3年前、木の花ファミリーでは月に一度の食事会「恵みいただきます」が開催され、毎回200名前後のお客様をお迎えし、豊かな時間を提供していました。そしてその頃、いさどんは以下のような話をしていたのを思い出しました(「恵みいただきます」は2017年1月を最後に休止しています)。

☆彡 ☆彡 ☆彡

「恵み」とは生きることそのもの。人間は何かを貰った時やご利益を得た時に「恵み」と考える傾向がありますが、人は生きることにより物事を認識していきます。その認識こそ「恵み」です。先にこの世界があり、自分という個性が組み合わさります。一人一人個性的な眼鏡でこの世界を認識していきます。人間は他の生命とは違い自由が与えられ、自己実現の願望を持ちます。そして広い視野を持ち尊く生きることも出来るし、狭い視野に陥り地獄を生きることも出来るのです。それらすべてが恵みです。




☆彡 ☆彡 ☆彡

「恵み」とは認識。これはお釈迦様の「天上天下唯我独尊」にも繋がる言葉です。

この世界ではすべてが繋がりあって存在して、他が存在しなければ自分は存在しません。ですがそれを認識するのは「我」です。そういう意味では「我」がなければ、無に帰するとも言えます。そのため、「ただ我だけを尊ぶ」という宣言に繋がります。これがお釈迦様の天上天下唯我独尊で、認識に価値を置いた宣言と言えます。

そして別の場面で、いさどんは「いただく」という言葉についてこんなふうに述べています。

☆彡 ☆彡 ☆彡


宇宙は、この世界をどんどん変化させていきます。それは、無限の宇宙の中で、トキ軸を柱にし、常に先へ先へと、未知なるところに向かって旅し続けているということです。それが生命の宿命であり、宇宙を生きる上で正常な状態なのです。その中で、私たち人間も、自らの価値観を絶対とするのではなく、宇宙が変化していく流れをいただいていく。「いただく」ということは、古いものを捨てるということです。


☆彡 ☆彡 ☆彡

そして「いただきます」は「頂き(いただき)」が「増す(ます)」ということ。これはガンと向き合ったきょうこちゃんといさどんやみかちゃんとの会話の中から出て来た言葉です。

ということで。

「恵みいただきます」とは、出会う出来事を通して古い認識を捨て、新しい認識を得ていくこと。絶えずそれを繰り返すことで「恵み」である認識を広げ「頂き(いただき)」という無限に増していく高みへと昇っていくことなのです。

またはこうも言えると思います。

生きているということは生かされているということでこの世界の恵みをいただいているのです。人間は認識という恵みによってそのことを知ることが出来ます。そしてその恵みはいただく、古いものを捨てることでどんどん増していく、つまりどんどん豊かになっていくということです。

認識という恵み。それを生かすも殺すも僕らの自由。それを生かそうと思うならば、古いものを常に捨て続けることなのだなと思いました。

そして今日、南北朝鮮の首脳会談がはじめて韓国で行われました。そして両国の首脳が軍事境界線を超えて互いの領地に足を踏み入れました。その姿を見て、なぜかとても感動してしまいました。あまりこういう政治パフォーマンスで感動することはないのですが、今回はなぜかとても感動しました。こういう会談にはお互いの思惑があるものですが、思惑があったにしても歴史的な一歩が刻まれました。それは時代というトキの流れに刻まれ、互いの思惑を超えた展開を見せることもあるのではないか。そんなふうにも思えました。まぁ、変に期待し過ぎるのも思惑になってしまいますが。なんにせよ、新しい動きに合わせて古い認識を捨て、新しい世界を見て感じていこうと思いました。

この世界の恵みをいただき、常に認識を新たにしていくこと。それが「恵みいただきます」という言葉が伝えてくれるメッセージです。

ということで。

最後に、以前「恵みいただきます」で提供していた料理を少し紹介しますね。この「恵み」は今、カフェ&ショップ ロータスランドにて生かされています。








0 コメント:

Your left Slidebar content. -->