以下のような意見をいただきました。
税金も社会を支えるためにある「みんなのお金」と言えます。
木の花ファミリーのような生活をしていると個人所得が少なくなり、
納税する税金も少なくなります。
日本の税収が少なくなることは、「みんなのお金」が少なくなることであり、
社会インフラの整備が滞り、国が不安定になり、
人々は不幸になっていくのではないのでしょうか?
そのことについてどう考えますか?
この意見に対して、僕は以下のように答えました。
税収が少なくなると国が不安定になり、人々が不幸になるかというと、
必ずしもそうとは言えないのではないでしょうか?
税収の大きさとは経済規模の大きさです。
経済規模の大きさと幸福度に相関関係がないことは、
近年、様々な機会に言われていることです。
大切なのは、収支のバランスだと思います。
仮に私たちのような暮らしを多くの方が始めたら、
支出は抑制されるでしょう。
現在、食糧の輸送には、多大な経費と環境負荷が掛かっていますが、
自給自足の暮らしはそれを最小限にすることが出来ます。
また人々が健康に暮らすことにより、医療費(保険料の支出)も抑制できるでしょう。
この暮らしは国を含めた人々の収支バランスを健全なものに導くと思っています。
~ ~ ~
上記の言葉の根拠としては、他にも、千葉大学教授の広井良典さんの研究があります。
広井良典さんは、『持続可能な福祉社会』や『定常化社会』という本を出版し、
新しい社会に必要な概念としてそれらの言葉を広めています。
定常化社会とは、「経済成長ということを絶対的な目標としなくても十分な『豊かさ』が実現されていく社会」であり、ゼロ成長社会と言い換えることも出来ます。
日本社会は今、人口が減少し、少子高齢化しています。労働力人口は縮小していきます。
また環境問題は、資源の有限性を示しています。
この2つの要因を考えた時、経済活動は定常化する必要があり、
そこでは、量の増加ではなく、質の向上が求められます。
福祉政策や環境政策を考える時、今までは別個に考えられていましたが、
これらを統合的に捉える視点が必要になります。
持続可能な福祉社会
環境政策と福祉政策の統合を表すこの言葉は、
これからの社会にとって重要な概念になってくると思われます。
日本の社会保障は、今まで、公共事業と終身雇用・年功序列がその役割を果たし、
年金や生活保護がその補助をしてきました。
国は公共事業により道路建設など様々な仕事を会社に提供し、会社は人々を雇い入れる。
それにより人々の所得が保障されます。
そして、そこからリタイアした人々には年金を支給し、
ドロップアウトした人々には生活保護を支給して来ました。
ですが、これらは今、機能していません。
公共事業は財政赤字を累積させ、環境破壊にも繋がります。
終身雇用・年功序列も崩れ始めています。
年金や生活保護の支給は財政を圧迫しています。
社会保障は方向性の変化が求められているのです。
その方向性として、広井さんは以下のことを重視しています。
若者へ所得の再分配を行うことにより教育と雇用の機会均等を保障すること。
住宅、土地、資産などストックに対する社会保障を充実させる。
現金支給よりむしろサービスの充実を図ること。
一人一人の労働時間を減らし、みんなで仕事を分け合うこと。
家族や友人、地域社会など「お金を介さない」関係を豊かにすること。
労働へ課税するのではなく、資源消費に課税をしていくこと。(環境税の導入など)
これらは、持続可能な福祉社会へ向けたと取り組みとなっていくものです。
カタカムナから観た経済システムで述べた循環型経済の渦と重なり、
それは、コミュニティや自然、ケアや公共性等々に関わる,
人間のより高次のニーズや欲求を満たすものになっていくことでしょう。
広井さんのヴィジョンを僕なりにまとめるとこんな感じとなります。
~ ~ ~
木の花ファミリーの生活は、人と人、人と自然が調和した暮らしを心掛けています。
赤ちゃんからお年寄りまでみんなで助け合いながら暮らし、
エコロジカル・フットプリントは地球1個以下の数値となっています。
みんなに優しく、地球環境から見ても持続可能な暮らしです。
20年間、コミュニティとして成長してきた木の花ファミリーの暮らしは、
すでに持続可能な福祉社会となっています。
確かに納税額は小さい数字になっていますが、
それは、人や自然と調和した数字であり、
支え合うことで人との関係を豊かにしています。
お金は天下の回りもの。入っては出ていきます。
その循環が人々を幸せし、自然を豊かにすることが大切なのだと思います。
~ ~ ~
上記の言葉の根拠としては、他にも、千葉大学教授の広井良典さんの研究があります。
広井良典さんは、『持続可能な福祉社会』や『定常化社会』という本を出版し、
新しい社会に必要な概念としてそれらの言葉を広めています。
定常化社会とは、「経済成長ということを絶対的な目標としなくても十分な『豊かさ』が実現されていく社会」であり、ゼロ成長社会と言い換えることも出来ます。
日本社会は今、人口が減少し、少子高齢化しています。労働力人口は縮小していきます。
また環境問題は、資源の有限性を示しています。
この2つの要因を考えた時、経済活動は定常化する必要があり、
そこでは、量の増加ではなく、質の向上が求められます。
福祉政策や環境政策を考える時、今までは別個に考えられていましたが、
これらを統合的に捉える視点が必要になります。
持続可能な福祉社会
環境政策と福祉政策の統合を表すこの言葉は、
これからの社会にとって重要な概念になってくると思われます。
日本の社会保障は、今まで、公共事業と終身雇用・年功序列がその役割を果たし、
年金や生活保護がその補助をしてきました。
国は公共事業により道路建設など様々な仕事を会社に提供し、会社は人々を雇い入れる。
それにより人々の所得が保障されます。
そして、そこからリタイアした人々には年金を支給し、
ドロップアウトした人々には生活保護を支給して来ました。
ですが、これらは今、機能していません。
公共事業は財政赤字を累積させ、環境破壊にも繋がります。
終身雇用・年功序列も崩れ始めています。
年金や生活保護の支給は財政を圧迫しています。
社会保障は方向性の変化が求められているのです。
その方向性として、広井さんは以下のことを重視しています。
若者へ所得の再分配を行うことにより教育と雇用の機会均等を保障すること。
住宅、土地、資産などストックに対する社会保障を充実させる。
現金支給よりむしろサービスの充実を図ること。
一人一人の労働時間を減らし、みんなで仕事を分け合うこと。
家族や友人、地域社会など「お金を介さない」関係を豊かにすること。
労働へ課税するのではなく、資源消費に課税をしていくこと。(環境税の導入など)
これらは、持続可能な福祉社会へ向けたと取り組みとなっていくものです。
カタカムナから観た経済システムで述べた循環型経済の渦と重なり、
それは、コミュニティや自然、ケアや公共性等々に関わる,
人間のより高次のニーズや欲求を満たすものになっていくことでしょう。
広井さんのヴィジョンを僕なりにまとめるとこんな感じとなります。
~ ~ ~
木の花ファミリーの生活は、人と人、人と自然が調和した暮らしを心掛けています。
赤ちゃんからお年寄りまでみんなで助け合いながら暮らし、
エコロジカル・フットプリントは地球1個以下の数値となっています。
みんなに優しく、地球環境から見ても持続可能な暮らしです。
20年間、コミュニティとして成長してきた木の花ファミリーの暮らしは、
すでに持続可能な福祉社会となっています。
確かに納税額は小さい数字になっていますが、
それは、人や自然と調和した数字であり、
支え合うことで人との関係を豊かにしています。
お金は天下の回りもの。入っては出ていきます。
その循環が人々を幸せし、自然を豊かにすることが大切なのだと思います。
みんなでシルバーメンバーの誕生日を祝っている写真です。 |
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