戦争を生み出す心を超えていく

かなりの部分まで、20世紀の不平等を緩和したのは、経済的、政治的な衝撃を伴う戦争という大混乱だった。漸進的で、合意にもとづく、争いのない変化を通じて、平等の拡大へと至った例はひとつもなかった。20世紀において、過去を消し去り、社会がまっさらな状態で新たに始動できるようにしたものは、調和のとれた民主的合理性や経済合理性ではなく、戦争だったのである


HONZ「暴力と不平等の人類史:戦争・革命・崩壊・疫病」


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上記は、ウォルター・シャイデル著「暴力と不平等の人類史」に対するトマ・ピクティによる総括だそうです。耕作が始まり財を蓄積できるようになってから、平時においては貧富の差(不平等)が拡大し、何らかの理由で社会が崩壊することで貧富に差がチャラになる。人類はそんな歩みを繰り返してきたようです。貧富の差が拡大すれば、社会の中には不満が溜まります。それは戦争を生み出す土壌とも言えて、人類はその意識に相応しく、戦争という残酷な結果を頂き続けているのです。だからこそ、戦争という痛みを刻むことで、それを超える意識を育む必要があります。

8月15日。

日本にとって終戦記念日であるこの日は、戦争の痛みを刻む大切な日となっています。そんな日の大人ミーティングでジイジはこんなふうに語りました。


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21世紀に入って20年になるというのに、この生命の、奇跡の星ともいえる地球にいる人間という生き物は、本当に傲慢で自分たちの能力が高いと思っているけれども、これぐらい愚かしい生き物はないということが見えてきました。

メディアは日本の終戦を毎年振り返っていますが、犠牲者の立場になってしまっているのです。確かに犠牲的側面はありますが、その犠牲に至った過程を観ないで、ただ自分たちが受けている被害だけを言っていては、この戦争がなぜ起きたのかは分かりません。それからあまりにも酷すぎる犠牲が起きたので、いつまでもそれを忘れられないのだけれども、宇宙は常に未知なる未来に向かって進んでいるのだから、未来志向にならなければいけない時代が来ているのだとつくづく思います。

日々のニュースを見ていても、そのような、次の時代にいくという現象は見えませんが、宇宙的には明らかに未来に行くようになっています。だからそれを促すために新型コロナウィルスもあれば、50年に一度の特別警報が出るような雨が様々なところで降り、これから台風もやってきます。来年になれば、さらにひどくなるでしょう。そのうちに東南海地震や首都直下型地震が来たら経済は確実に崩壊します。それは生きていくための手段が奪われるということではなく、生き方を変えなさいというメッセージと受け取らないと、いくら反省して振り返ったところで姿勢は根本的には変わりません。今日、NHKで放映された「太陽の子」。若手物理学者たちが原子爆弾を作ろうとしていました。日本は原爆を落とされましたが、たまたまアメリカの方が開発が早かっただけです。先に日本が開発していたら、日本も確実に使っていたでしょう。そういう意味では被害者とは言えません。みんな加害者と言えます。それをしっかり振り返ってこの生活に反映させて次の時代の指針を示さなければいけません。人類は宇宙船地球号という同じ船に乗っています。生命システムは一つの流れなのにそこの中で人々は共有することが出来ないのです。多分、宇宙の法則は調和して生きることを人間に信託しているはずなのです。それをやらないからこのような大変なことが起きるのです。これは怪しい宗教の話ではなくて、物理性として神は人間にいい加減にしなさいというメッセージを与えているのです。もっと進化したヒトにならなければなりません。


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8月15日。


日本では戦争の痛みを刻む日となっていますが、それが被害者意識になりがちです。被害者意識は自分視点の表れと言えます。自分だけの視点で見ているから、自分が受けた被害が強調され、他のことが見えなくなります。それは日々の中で貧富の差を拡大させ、結果、戦争へと至る姿勢と同じものと言えます。だからもっと客観的な視点に立ち振り返る必要があります。日々の出来事は自らの心の顕れで、世界で起きる出来事は人類一人ひとりの心の顕れなのです。ということで最後にジイジが語った預言を紹介して終わりにしますね。


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「いつかこの国を司る人たちがここへ来て、こう問いかけます。『私たちはこれまで、この国を豊かな国、本当に人々が幸せな国にしようと一生懸命努力してきましたが、いくらやってもどうにもうまくいかないのです。どうしたらこの国を正しく導くことができるのでしょうか。』


それに対して、僕はこう答えます。『それは、仕組みや制度をつくることではありません。ここにある自然を見てください。そして、そこに生きる人々の心を見てください。このような心で人々が暮らせるようになった時、そこは本当に豊かな国となるでしょう。』」


木の花ファミリーの蓮池です。






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