宮ノ下広場にて |
4月28日から5月1日までアウエハント静子さん(静ちゃん)と友人のモニカさんが木の花ファミリーを訪れました。2人が滞在中、なかなか天気に恵まれず富士山はずっと雲に隠れていたのですが、最終日の朝、その雄大な姿を見せてくれました。そこであわちゃんと一緒に2人を宮ノ下広場と大石寺下之坊へ案内することにしました。
当初は、ちょっと写真を撮るだけで移動していく予定でいたのですが、モニカさんの希望でしばらく宮ノ下広場で過ごすことになりました。そこで僕は草の中に寝転がっていました。
そんな僕に静ちゃんが語り掛けました。
あなたは今、雲の上で浮かんでいるんだよ。目を閉じて想像してみて。
僕は雲の上まで浮上しそのままそこで過ごしました。太陽がとても近くにあって僕は太陽の温かさを味わっていました。太陽のエネルギーは、口から僕の中に入ってきて、僕は太陽が僕の身体を創っていくのです。
僕は太陽であり太陽は僕なのです。
そんなことを感じていると静ちゃんが僕に声を掛けてきました。
今あなたが体験していることは本当のこと。本当のことよ。今の状態を充分に味わったら、ゆっくり身体の戻ってきてね。
僕はゆっくり地上に戻ってきてしばらく雲の上のいた時の余韻を味わいました。そしてその後、身体の声を聴きながらゆっくり立ち上がり動き始めました。
すると遠くで静ちゃんが手を振っているのが見えました。僕は彼女の方に歩いていき、握手をしハグをしました。
ここであらためて静ちゃんが僕に伝えます。
あなたが体験したことは本当のことだからね。あなたはこれからいつでもそこにいける。その世界はいつもこの世界と同時に存在しているのだから。毎日、少しの時間でもいいからその世界に行くようにしてね。
僕は頷きました。
その後、僕たちは大石寺下之坊へ移動しました。下之坊では今、藤の花がとてもきれいに咲いています。
大石寺下之坊の藤の花です。 |
そんな僕を見ていた静ちゃんが僕に語りかけました。
香りの世界を味わって。香りを身体全体に吸収してそしてそれを外に出していくの。
僕は彼女の言う通りにしました。そして香りの世界を楽しみました。
音が境界を越えて交わるように、香りも境界を越えていく。
そんなことを思いました。
「天然循環の暮らし(経済)」を書いた時、カタカムナで言う潜象界(ない世界)と宇宙が僕の中で繋がりました。宇宙は無限にエントロピーが増大する「ない世界」。それは3次元を超えて、現代、過去、未来を含め多次元に展開する世界。見えると同時に見えない。あると同時にない世界。そして、その宇宙が地球を生み出し、生命を生み出しています。
地球や生命。それらは目に見える存在ですが、同時に見えない存在でもあって、目を閉じた時にも豊かな世界が展開するのです。
水の流れる音に鶯(うぐいす)の囀り。そして、藤の花の香り。手に触れる大地の温もり。
目を閉じるとそれらの存在感が増してきます。目に見える世界と同時に音の世界、香りの世界、触覚の世界、そして心の世界が常に存在していて、この世界を彩っています。そして、それはきっと別の次元に開かれている。そんなふうに感じました。
視界から自由になる。
それが最近の僕のテーマになっていて、その時、静ちゃんと出会い、テーマ通りの体験をしました。とても面白く豊かな時間となりました。
ところで、「視界から自由になって大地に横になって空を飛ぶ」の中で、僕は安倍首相の米議会演説について触れました。僕は安倍首相の演説から悲壮感を感じたですが、この悲壮感はもしかしたら多くの人がそれぞれの人生の中で感じているのではないしょうか?
生きるためにはお金を稼ぐ必要がある。
お金を稼ぐためには好きでもない仕事でもする必要があるし、
他者との競争にも勝たなければならない。
僕は昔、上記のように思っていた時期がありましたが、こんなふうに思っていると、世界からゆとりや豊かさが失われていきます。きっと多くの人にとって世界はまだこのような場所で、安倍首相の演説はそれを反映していただけなのではないかと思えました。
もしそうだとしたならば、僕たちはなぜこのような世界を創り出してしまったのしょうか?
誰もそんな世界を望んではいないでしょう。
そこには多くの理由があるのでしょうが、その一つに「目に見える価値に囚われる」ということがあるのではないかと思うのです。目に見える価値を追い求めて、人々や国々は争っているのではないでしょうか?
でも本当の世界はもっと豊かで多様です。ない世界、見えない世界が同時に存在していて今を創っているのです。目に見える価値から自由になった時、濃密で豊かな世界が展開されていくのです。
そんな世界に向けて囚われから自由になる。
僕は木の花ファミリーで毎日、そのための実践をしているのです。
富士山をバックに静ちゃん(右)、モニカさん(左)と一緒に撮影。 |
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