木の花茶会と7月~9月期GDP速報値

11月15日、木の花ファミリーでは、自家製紅茶とパン・スイーツを楽しむ「木の花茶会」が開催されました。

会場中央のテーブルの飾りつけです。
当日は合計38名のお客さんが来店し、ゆったりとした時間を過ごしていかれました。当日、僕は物販を担当しましたが、今回は、恵みいただきますとは違い、会場内に販売スペースを設けていたため、お客さんの様子や会場の雰囲気を感じることが出来ました。
お客さんの数を限定し、会場設営にゆとりをもたせ、その中でBGMが流れ、時々、和子ちゃんがピアノの生演奏をしました。洗濯物を畳んだり、食事をしたり、パソコンをしたり、ミーティングをしたり・・・といつも雑多な使われ方をしているひまわりホールが上品な空間に生まれ変わりました。


会場中央のテーブル飾りつけ
その空間の中で、料理はコースで提供されました。内容は、以下のとおりです。

1、紅茶のミード
2、スイートコーンのポタージュ
3、こんにゃくの燻製とくるみのグリーンサラダ
4、自家製小麦とオーガニック野菜のサンドイッチ
5、コノハナコスコーン 
  ※木の花ファミリーの小麦粉を使ったスコーン
6、洋ナシのソルベ
7、季節のデザートプレート
  ※シフォンケーキやフロランタンなど


アンケート結果からもお客さまに満足していただけたことが伺えて、木の花茶会は成功したと言えるでしょう。良い時間と空間を創ることが出来て良かったです。

木の花茶会で提供されたお料理です。

さて、この木の花茶会ですが、食事代として56,556円の売上がありました。
そして、物販合計は43,598円、すべて合わせて100,154円の売上です。

子どもたちもホールでお客さんを出迎えました。
それに対し支出は、ハニーディスペンサーの購入などで、38,287円でした。ここには、人件費や木の花で生産された材料費は含まれていません。

ここで静岡県の最低賃金に合わせた当日の人件費をざっくり計算してみます。
8時から準備を開始し、会場の片づけは18時過ぎまで行われていました。
これは、労働基準法では休憩が義務づけられる労働時間なので、みんなが1時間休憩したとします。すると労働時間は9時間となります。
メインのスタッフだけでなく、いろいろな人が大なり小なりこのお茶会の準備には関わっていますが、計算の単純にするために15名のスタッフがフルで働いたとします。静岡県の最低賃金は、765円です。
これで計算すると、15名×9時間=135時間。 765円×135時間=103,275円。
103,275円が人権費となります。当日の人件費だけで赤字となる計算です。

当日販売したはちみつです。
ですが、「不可能を可能にする暮らし」で恵みいただきますについて書いた通り、
僕たちは法人との間に雇用契約を結んでいないので、最低賃金を守る義務はないのです。
そして、原材料費のコストも自分たちで生産しているため、それほど大きな数字にはなりません。
なので、このイベントの収支も赤字にはならないです。

準備の段階から試作を重ね、沢山のエネルギーを掛けて創り上げた木の花茶会。
関わっている人の数もお客様の数も決して少ない数字ではありません。
ですが、お金の動きはそれほど大きな数字にはなっていません。
お金では測れない豊かさがあり、それがこの暮らしの魅力となっています。

みんなで集合写真

☆彡 ☆彡 ☆彡


ところで、11月17日に、7月~9月期四半期別GDP速報が出ました。
実質年率1.6%減と予想よりはるかに低い数字になっています。
それによりアベノミクスの失敗と阿倍政権を批判する声が高まっています。
経済成長を目標に掲げていたわけなので、確かに今回の出来事は失敗と言えるのかもしれません。ですが、そもそも経済成長を目標に掲げること自体が間違えていると言えるのではないでしょうか?経済成長を目標に掲げる限り、どんな人が政権を担当しても、それは失敗し、批判されることになるのではないかと思うのです。それは「持続可能な福祉社会」で書いた社会状況から伺えることです。

経済成長とはGDP(国内総生産)の成長であり、それは経済の規模を表す数字です。
内容は問いません。病院に通う金額も、壊れたものを修理する金額も含まれます。
そうすると、大きければ良いというわけではありません。
今回の実質成長率減には、企業が抱える在庫の減少(在庫調整)が影響しているという記事もありました。在庫の調整が進むことは好ましいことなのではないでしょうか?
そもそも、環境資源の有限性を考えるとGDPは小さい方が望ましいのではないのでしょうか?

経済の規模を小さくし、多くの人々を幸せにする。

それがこれから求められる暮らしだと思うのです。
木の花茶会はそんな暮らしから生まれたイベントです。

「人間は小さいものである。だからこそ、小さいものはすばらしいのである」

これは『スモール イズ ビューティフル』の中でのE・F・シューマッハーの言葉。

その言葉を実践し、こんなイベントが出来るこの暮らし。
豊かだと思いませんか?










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