「壊れる」に書いたように、僕は先日、自分が壊れる経験をしました。
それは自分から抜け出し、上記のパッケージに気づくのにとてもよい機会となりました。
僕は常日頃から人に取り入ろうとしている。
その事実がとてもよく見えました。
取り入ろうとしている心の奥には思惑があります。
相手に自分を見て欲しいという思惑。自分を好きになって欲しいという思惑など。
それは自分の思うように相手を動かしたい気持ちと言ってもいいでしょう。
相手が自分を見てくれない時、そっけない態度を取られた時、
不満が生じたり、見返したいという気持ちが生じたりします。
こうなるとまるでコントロール合戦をしているようで、とても不毛で、とても変な感じがするのです。
こんなふうに変な感じになると、相手に取り入ろうとしている自分、
そしてその奥にある相手を思い通りにしたい心がよく見えてきます。
この相手を思い通りにしたい心ですが、
人との関係性が上手くいかない時にだけ生じるものではないのです。
この心は常日頃から自分の中にあります。
物事がスムーズに感じる時は、たまたま自分の思惑通りに進んでいるだけなのです。
そのことに気づきました。
僕はこの思惑に基づいて反応し、一喜一憂し、時々トラブルを起こしてきました。
これは一つのパッケージです。僕はこのパッケージを超えてこれからの生活を送ろうと思います。それが自分を超えるということであり、みんなと分かり合える客観的な心への道となるのです。
こんなふうに壊れることは認識を深める機会に繋がるのです。
そしてこれは国や社会についても同じことが言えるのではないでしょうか?
先日、戦後70年談話有識者懇談会の報告書が発表されました。今日(8月14日)、安倍総理はこの報告書に基づき70年談話を作成し、閣議決定する見通しとなっています。
報告書では、世界の帝国主義の流れから日本の日清日露戦争、満州事変、そして第二次世界大戦に至る過程の分析がなされ、その侵略行為を反省しています。以下、その内容を簡単に書いておきますね。
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ヨーロッパで帝国主義が生まれ侵略により勢力を拡大し自国の繁栄を求めていく時代が始まりました。それを支えたのがヨーロッパにおける技術革新です。技術革新がヨーロッパを優位な存在とし、他の地域は植民地となっていったのです。
この帝国主義ですが、民族自決の理念や第一次世界大戦の犠牲に対する反省からブレーキが掛かります。列強は、軍事的膨張を控え、経済的な行動に力を入れるようになります。国際協調の時代となります。
ですが、1929年アメリカで勃発した世界恐慌は日本の経済に大打撃を与えました。そのため日本は力による膨張を選んだのです。世界の大勢を見失い、無謀な戦争でアジアを中心とする諸国に多くの被害を与えることになります。このような選択をした日本の政府、軍の指導者の責任は重たいものです。
この経験からは5つの教訓が汲み取れます。
- 国際紛争は力によらず、平和的方法によって解決するという原則の確立
- 民主化の促進
- 自由貿易体制の大切さ
- 民族自決 ~すべての国が平等の権利と誇りを持って国際秩序に参加する~
- 途上国の経済発展への支援 ~貧困は紛争の原因となりやすい~
日本は上記の教訓を踏まえ、生まれ変わり、経済発展を遂げてきました。
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上記の分析は当時の日本が受けた刺激とそれに対する反応の記述にはなっていますが、
その奥にある心まで分析することが出来ていません。
これでは戦争という「壊れる」体験を充分に生かせていないと思うのです。
帝国主義による勢力の拡大と戦後の経済発展。
この2つの奥には共通する心が見えます。
それは自らの欲望に基づいて拡張していく心です。
その心が今、経済破綻の危機や環境破壊の危機などを
世界にもたらしているのではないでしょうか?
冒頭に書いたように、それぞれの人がそれぞれの刺激に対する反応パターンをもちます。
それは多くの場合、自我(エゴ)に基づくものであり、自らの欲を求めます。
それが寄り集まることにより人々のコントロールを超えて、
戦争や格差、環境破壊へと繋がっていくのではないでしょうか?
ですが、人は自らの刺激と反応のパターンを超えていくことが出来ます。
(僕自身、まだ実現していませんが、そのことに対する確信はあります。)
そこには、すべての存在と共感できる感じ方、すべての存在を一つのまとめる心があって、
僕はそれを客観的な心と呼び、そんな心を育むことを心掛けています。
多くの人が客観的な心を育んだ時、きっとこの世界は地上天国となっていくのでしょう。
そんな未来を楽しみに毎日木の花ファミリーで生活をしています(^-^)
木の花ファミリーのみんな@川遊び |
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