煩悩のために努力をするけれども煩悩を求めない


ジイジ:
ブッダ私に答を下さい。私は今煩悩の流れの中で悩み苦しんでおります。

ブッダ:
答は私の中にはない。お前の進む道にある。人は煩悩に悩み、煩悩に苦しむ、そして煩悩により救われる。それは煩悩がその人間の答であるから。次の答も煩悩によって与えられる。その人間の生き方が一つの問題であり、その生き方が答である。すべての答はその生き方の最後に現わされる。生きるというのは肉体の死ではなく魂の生滅で終りを迎える。一回の肉体の生滅は次の肉体と魂の縁を生む。そして煩悩の続く限り、限りなく肉体から肉体へと悩み苦しみ魂は生き続ける。煩悩のあるかぎり。私にはお前に答えてあげられる答はないのです。お前の生き方と私の生き方が違うように、お前は自分の生き方の中でその答を観、そして、その答からお前の生き方を選び出し、この世の中でたった一つしかないお前の答を得るがよい。その答はお前が今一番強く望んでいる答になるでしょう。強い信念を持ちなさい

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上記は昔、ジイジとお釈迦様が交わした問答です。僕はここ数年、煩悩を手放そうとし、煩悩を離れて自分の価値を積み上げてきました。その歩みについてはこのブログの様々な投稿に書かれています。ですが、煩悩が完全に消え切ることはなく、その結果、煩悩を抱える自分と価値を積み上げてきた自分という二面性が生まれることになりました。

思えば煩悩は自分の一部です。それを切り捨てることは自分の一部を切り捨てることになります。煩悩を抱える自分を切り捨てるのではなく、価値を積み上げてきた自分と統合すること、それが二面性を乗り越えていくことであり、僕オリジナルの人生の答となる。今はそう思っています。

もし悟りが煩悩を切り捨てることならば、すべてのヒトは同じ状態へと至ることになり、そこにオリジナルな物語がなくなっていきます。

人は煩悩に悩み、煩悩に苦しむ、そして煩悩により救われる。それは煩悩がその人間の答であるから。

煩悩により救われ、煩悩が答となる。それはヒトが自らの煩悩と向き合い見通すことで全体の中で生かされていくということであり、そこに個性豊かな人々が繋がる世界が生まれるのだと思います。そこへ至る道筋は3年前の七夕にジイジが語った以下の言葉に表されています。

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常に意識を全体性に持っていく必要があります。あなたは今、個人的願望を抱えているわけだけれども、それをどう超えていくのか?それが重要です。個人的願望が全体性と共通していればいいのです。例えば、個人的願望が宇宙の法に基づいていたら、それは理に適っていきます。個人を高めるためというならば、それは全体性を持つことが個人を高めることであり、全体性と個人は本来、共通していることなのです。ですが、個人が抜きん出てしまうと、天が「それは違う」と滞りを与えてくれるのです。

心を磨いた結果出会うことがあります。願いが叶わない状態も自分を高める要素です。「はい!分かりました」と叶うようなことなら、その願いは本当に自分を高めません。

だから何より心を磨き続けることです。

そして、自分を高める努力をしていると、その努力したことでエネルギーが消費され、他のものはいらなくなります。いらなくなった状態をさらに超えた世界。共通の世界で極めていく世界がその次にあるのです。個人で高める努力から「みんなで」とか「一つになる」というところで極める世界があるのです。

それは前人未踏の世界。我々は前人未踏の世界を創らなければならないのです。


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心を磨くこと、全体性を生きることは、煩悩をなしにすることではないのだと思います。煩悩と向き合うことでそれを全体性の中で生かしていくこと。その努力が自分の望みを全体の望みとし、自分としてはそれがいらなくなるのです。僕はそこへと向かって歩みます。

煩悩のために努力をするけれども煩悩を求めない。

そんな言葉が浮かんできました。それは、

平和のために努力をするけれども平和を求めない。

という姿勢ともなります。

人類は長らく平和を求めて争ってきました。それは求めている平和が、自分都合のものであったからで、平和を求めることが平和のための努力にはならなかったのです。煩悩も同じで、煩悩を求めると、それは自分都合のものとなり、きっとこの世界に争いや分断を生み出します。だけれども、求めることなく煩悩のために努力をすることは、全体の中で実現させることであり、それは全体性、そして平和や調和へと繋がっていきます。

煩悩のために努力をするけれども煩悩を求めない

そんなふうに生きることで、自分オリジナルの生の答を見出していこうと思っています。


12月7日射手座新月の日の太陽です(^-^)


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